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皇太子殿下のおことば

本日,阪神・淡路大震災から15周年を迎えるに当たり,亡くなられた6,400余名の方々に,改めて深い哀悼の意を表します。

折しも,数日前にハイチで発生した大規模な地震により,多数の死傷者が出ていると伺っています。多くの建物や電気,水道などのライフラインに大きな被害が生じ,衛生状態が悪化するなど,被災地は極めて深刻な状況にあるとも伝えられています。今回の地震によって亡くなられた方々に対しましても,心から哀悼の意を表しますとともに,御遺族と被害に遭われた方々にお見舞いを申し上げ,災害からの復旧や復興が早く進むことを願っております。

今から15年前の今日,この地では,暗闇を切り裂く大地の鳴動が,多くの尊い命を奪い,人々の住み慣れた街と暮らしを一瞬にして破壊しました。震災から1か月後,私どもも2度にわたり被災地を訪ねましたが,過酷な現実を前に深い悲しみに沈みつつも,互いに声を掛け合い,励まし合って,困難を乗り越えようとする人々の姿が,今でも深く脳裏に刻み込まれています。

その後も,震災から1周年と5周年の追悼式を始め,毎年のようにこの地を訪れました。その度に,被災者を始めとする兵庫の皆さんが心を一つにし,全国から集まった大勢のボランティアと共に,懸命の努力で美しい街並みを蘇らせていく姿を目の当たりにして,深い感銘を覚えました。中でも,平成18年に,国民体育大会や全国障害者スポーツ大会が,全国から差し伸べられた温かい支援への感謝の気持ちを込めて開催され,災害から立ち直り,新しく生まれ変わった兵庫の姿を国民の皆さんに印象付けたことは記憶に新しいところです。

震災から15年,この間も各地で大きな災害が発生しました。兵庫の経験と教訓が,これらの被災地での被害の軽減や復旧・復興にいかされてきたことは,大変意義深いことと思います。さらに,次世代を担う若者たちが,防災活動や災害被害をできるだけ小さくする減災活動に積極的に取り組んでいると聞き,心強く思います。これからも,震災の経験をいかして,皆が助け合い,安全で安心して暮らせる地域づくりが進められるとともに,その過程で培われた知恵が,国の内外を越えて,次の世代に継承されていくことを期待いたします。

最後に,亡くなられた方々の御冥福を心からお祈りするとともに,御遺族並びに被災地の皆さんの御健康と御多幸をお祈りして,私の追悼の言葉といたします。